蜜巣板がサナギだらけ
「安永さん」蜂場で雅彰さん(右)と遥輝さんが、各々のペースで内検を進める
今年から雅彰さんの提案で、採蜜と同時に巣箱の内検も行っている。
誠一さんは「ちゃんと考えよるなち、思ったですね。運営的には俺を越えちょるんじゃないかと思うちょるんですよ。うちは女王の翅切りをするんですよ。分封することないんで安心できるやないですか。それをいつの間にか3月にやってしまっとったですもんね」と、息子の成長を実感しているようだ。
穏やかな春の晴れの日、「吉野さん」蜂場で蜜蜂が活発に巣箱を出入りする
一方、雅彰さんは「採蜜しながらだと最低限のことしかできんから、王台が出来ていないか確認して、出来ていれば潰すことと、女王の存在を確認するだけなんです。ここの蜂場は内検のローテーションが4日前だったんですよ。その時、この巣箱は王さんが継ぎ箱に上がってきていて、蜜巣板がサナギだらけだったんですよ」と、2列目北の端の巣箱に蓋を被せながら呟く。採蜜と同時進行の内検では状況は把握できても、すぐに原因を確定し対策を打つのは難しそうだ。しかし、回数多く蜂を見るのは養蜂の基本なので、いずれ効果は見えてくることだろう。
他の巣箱を内検している時には、「王さんは見付けられなかったけど、王が居なかったら群が騒ぐはずだけど、それはなかったのと、きれいに先が割れて新女王が生まれたことが分かる王台が残っていたところをみると、新王が未交尾の状態で居たと思うんですよ」と、あくまでも楽観的だ。
「安永さん」蜂場で内検をしていた雅彰さんが、卵のある巣板を女王のいない群に移動する
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