2026年(令和8年1月) . 89号
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養蜂と米作りは作業の時期が丸かぶり
「道の駅あがの」のイートインスペースで髙橋敦志さん
「蜂蜜と米で、八米(HACHIBEI)なんです。大学は工学部で、卒業後は東京の建設会社の現場監督をしていたんですが、『長男なんで帰って来なくちゃいけない』と小っちゃい頃から言われていたため、一級土木施工管理技士の資格を取ってから退社して、30歳で阿賀野市に帰って来たんです。でも、故郷に帰って来て就職したのも同じ業種で、建築コンサルタントの会社で現場の仕事でした。その会社は、県外への単身赴任が多い仕事だったので、35歳で結婚も控えていたため、家でできる仕事があったらいいなと思っていたんですね。そんな時に思い出したのが、教員だった父が家の庭で蜂を飼い始めたことがあって、その頃に、自分もいつか蜂を飼いたいと夢を抱いたことなんです。新潟は米のイメージばかりで、蜂蜜のイメージはなかったので競争相手が少ないかなと思ったし、県の養蜂協会に相談もしたんです。決心して、ようやく種蜂を購入することになったのですが、種蜂が少なかったみたいで実際に沖縄から種蜂が届いたのは5月の連休前。それから群を育ててということでは採蜜に間に合わないですよね。最初は養蜂が分かってないから失敗も沢山しました。もう一つの米作りですけど、農家は10アール以上の耕地を持って農業を営むことが定義なので、祖父母が農家でしたから、他所に耕作を依頼していた田んぼを返してもらったのと、足りない分の田んぼは貸してもらえるよう頼みにも行きました。米作りの研修を一年間受けて、それで助成金を受け取ることもできました。もう一つの要素としては、妻の実家が商売をしていますので、仕事の知恵を授けてもらえたことですね。家族が頑張れと言ってくれたのがすごく良かったです。それでようやく2015年に「蜂蜜を採る、米を作る」を事業内容とした「八米」の開業届けを税務署に出すことができました。ところが養蜂と米作りは、作業の時期が丸かぶり。おまけに米作りには農薬問題があって、蜂が減っている要因の一つですよね。そんなお互いに矛盾する面を抱える米と蜂を共存させて、里山を維持管理するためには、養蜂と水稲を一緒にやることの意義を自らが見つけ出して実践するしかありませんでした」
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