2026年(令和8年1月) .  89号

発行所:株式会社 山田養蜂場  https://www.3838.com/    編集:ⓒリトルヘブン編集室

〒880-0804 宮崎県宮崎市宮田町8-7赤レンガ館2F

真剣に向き合えば伝わる

2

 髙橋さんが次に訪ねたのは、阿賀野市情報発信館「五頭山麓うららの森」だ。体験学習ができて直売所があり、食事もできる観光施設である。髙橋さんは小さな段ボール箱を抱えて搬入口から館内に入ると、事務所のカウンターに瓶詰めの蜂蜜を並べて納品書を記入している。地元の方らしい客が直売所で品定めをしているのを見ていると「ここで昼食を摂りますので、食券を」と、納品書を書き終えた髙橋さんが私に声を掛けた。

 「田んぼと養蜂は、参入障壁にすごい差を感じました。うらなの森は、八米の蜂蜜を最初に受け入れてもらった販売所なんです。その経験から、真剣に向き合えばやっぱり伝わるし、伝わることが良い結果に到達できると思いますね」

 言葉の端々に最初に蜂蜜の販売を引き受けてもらった感謝の気持ちが伝わる。

 食事を終えると「昨日の夕方行った工場団地蜂場に行ってみますか」と、私を誘う。髙橋さんは、雪の中で外の作業ができない時に養蜂の取材に来られても……、と戸惑っている様子だ。「午後は暖かくなったので、蜂が巣箱から出ているかも知れませんよ」と、私を工場団地蜂場へ誘う理由を教えてくれた。そうだ、いつも養蜂家の取材をしていて感じていたのは、養蜂家はどこに居ようと、頭の中では、蜂場に置いてある巣箱の中の蜂たちの姿を思い描いていることだった。私には考え及ばなかったが、確かに、その可能性はあるのだ。

1
3
4
2

▶この記事に関するご意見ご感想をお聞かせ下さい

Supported by 山田養蜂場

 

Photography& Copyright:Akutagawa Jin

Design:Hagiwara Hironori

Proofreading:Hashiguchi Junichi

WebDesign:Pawanavi