2022年(令和4年1月) 58号

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助けていただいたお返しは蜂

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 長瀬蜂場には昨日設置した400群ほどの継ぎ箱を載せた2段巣箱が並んでいる。設置した翌朝、太平さんは2段巣箱を縛っているロープを解くために、「昨日は日曜日なのに荷下ろしで働いて貰ったから、今日、従業員は休み」と、一人で長瀬蜂場に出掛けた。

 継ぎ箱のロープを解いて、太平さんが蓋を開けて蜜蜂の様子を確認する。

 「うん、しっかり残っている。これだと、よく残っている方ですね。今年の末に作った女王蜂が冬を越して、来年の採蜜群に育っていきます。(継ぎ箱を載せて2段の巣箱で移動してきた)旧王の群は単箱(一段の巣箱)に落としちゃって、来春までにほとんど居なくなるんです」

 太平さんが、解いたロープを集めて30本の束にしていく。次の蜂場へ巣箱を持っていく際に、巣箱の数に合わせてすぐにロープを準備するためだ。350個の継ぎ箱のロープを解くと、次は単箱だ。単箱の蓋は釘で止めてあった。釘を抜いて次々と巣箱を移動していく。移動の合間に、思い出話を聞かせてもらった。

 「22、3年間は、(2021年6月に亡くなった)父と一緒に仕事しましたね。弟に『手伝え』とはひと言も言わなかったですね。子どもの頃からぼくが手伝っていましたからね。小学校、中学校の時も一緒に来いと言われて、高校、大学でも夏休みは手伝っていました。子どもの頃から知り合いの移動養蜂の子どもさんがうちに泊まりに来ていましたよ。北海道に行っても、おとん(父)は農家の方と繋がっていました。色んな方から助けていただいて、やっと成り立つのが移動養蜂なんですね。大規模でやろうとすると(同業者にも)手伝っていただかないと出来ない。6月10日頃には梅雨が始まっちゃうので、そうなると蜜源がないので、その後はもう維持するだけなので、手伝ってもらっている代わりに(同業者が)蜂が足らないと言われたら蜂を出して、助けていただいたお返しは、蜂をすぐに出せるようにしてお返しをするようにしています」

 「おとんの時代は(蜂蜜を)小売りするといっても、近所の方が買いに来てくれるようなことだったので、(一斗缶が)500缶も売れ残っているような状態でした。それを問屋さんに買い取ってもらってましたけど、今は、おとんの時代とは変わってきていて、自分たちで全部小売りできるようになったので、今は、ほとんど問屋さんには(蜂蜜を)出していないですね」

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