一生を貫く夏の仕事
配達の途中でボダイジュの花の状態を確認する
豪さんがスノーボーダーの道を目指したのは、スノーボードクロスの選手として活躍する兄への憧れもあったのだろう。父親の美谷島 孝(びやじま たかし)さん(74)は、現在も長野県オリエンテーリング協会の会長を務める生粋のアウトドア人生を送っている。「小さい時から毎年、元旦は父親に連れられて飯綱山へ登山で、1月3日は戸隠神社に初詣の後、雪の深い鏡池の周りや凍っている池の上でもクロスカントリースキーを楽しんでいました」と、豪さん。そんな父親や兄と一緒に育てば、影響を受けないで済む訳がない。
豪さんは高専を卒業する時、プロのスノーボーダーとして仕事をしていくことを決意すると共に、スノーボーダーとして一生食べていくことはできないので、「一生を貫く夏の仕事が必要だな」と、ダニ剤を使わない養蜂でBIYAJIMA BEE FARMブランドを立ち上げたのだ。
一昨年は、長野県白馬村で開催されたフリーライドスノーボード競技で兄が1位、豪さんが2位の成績を収めた。スタートからゴールまでスムーズにオリジナルのラインで、回転などの技も入れて滑り降りる競技で、ライン取り、スムーズさ、スキルの3要素を採点するのだ。豪さんは現在、「グリーンラボ」とスノーボード看板ライダーの契約を結び、スノーボードウェアー「241」とライダー契約を結び、徐々にプロのスノーボーダーとしての地位を築きつつある。
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