やってみたらええが
給餌箱の側面にたくさんのムダ巣ができていた
さて、そこでもう一つ疑問が湧いてきた。吉田能國養蜂場と桂吾さんは、どこで結び付いたのかという疑問だ。
「能國さんは蜂もしよったけどミカンをしよって、それを(朱里さんの)兄貴に譲ってからは蜂一本でやりよったんです。その頃、僕はモータース(自動車修理工場)に勤めていたんですけど、5年ほど前からね、能國さんの元気がね、シュンとしてきたような気がして、お前(朱里さん)ちょっと言うてきてくれや、と頼んだんです。モータースの方も9年ちょっと勤めていたんで潮時かなという感じでしたね。そしたら能國さんが『やるんやったら、やってみたらええが』と言うてくれて、『これやるから面倒みてやれ』と最初蜜蜂を6群くれたんかな。女王蜂はおるな、というレベルですよ。そのうちダニが湧いてしもて、オオスズメバチが巣箱を自分の巣みたいにしよって、オオスズメバチにやられたんかと思いよったけどダニやった。ダニにやられて2箱は全滅したけど、残った4群を何とかせないかんので、4月から4か月くらい能國さんに付いて回ったんです。能國さんのやり方を見て覚えて……、能國さんはいらんことも言わんけど、積極的に教えるタイプでもないんでね」
ハウス栽培の交配に貸し出していた巣箱の内検を桂吾さんと朱里さんが行う
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