小学生が登校の時で大騒ぎ
厳しい表情で巣箱の積み替えを指示する利憲さん
「千葉へ毎年行っていて、忘れられないのは事故だな。20歳か21歳だった。日産のプリンス・クリッパーという2トントラックの中古車だったな。千葉から帰って来る途中、埼玉県幸手市まで来てさ、ダンプと接触してロープが切れちゃったのよ。朝でしょ。20箱ぐらい道路に落ちちゃって、4月の朝のことだから、蜂が飛び出して民家の窓に取り付くんだよね。小学生が登校の時で、大騒ぎになったね。災難と言えば、今年は熊だね。10箱熊にやられた。5月末には毎日(蜂場に熊が)来たかな。電柵を2重に回したら来なくなった。猟師に頼んで蜂場の近くに檻を置いてもらって、採蜜の時に切った蜜蓋を檻の中や周りにも置いたんだけど入らないね。今年は熊に参った。30年くらい前、昭和の時代には電柵は必要なかったんだけどな。青森県内の山に囲まれた20軒くらいの集落で、今年は(熊が)怖くてリンゴを収穫できないって……。そんな話を聞いたよ」
巣箱の設置を終えると憲二さんが巣門を開けて歩く
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