毎日のように2、3箱やられて
昨年はクマの被害に何回も遭った大室蜂場にはクマの捕獲檻が残されていた。春先に、この蜂場から採蜜が始まる
翌日、雪は降らず穏やかな朝だった。髙橋さんが最初に案内してくれたのは、市街地から東の山間部に入った大室蜂場だ。奥には杉林が続き手前は広々とした雪原。杉林の手前に一本だけ大杉が立ち、その近くにクマの捕獲檻がポツンと置いてある。捕獲檻は想像していたより小さい。
「ツキノワグマは北海道のヒグマのように大きくはないですから……。去年はクマの出没が多かった。一日で(巣箱を)2、3個やられて、次の日も又、来て……。電柵の下を潜れると分かると、又やって来るんですよ。ここがクマの縄張りになっているのか、クマの通り道なのか、夏の始まりに一頭捕ってもらったんですけど、続いて又出てきたので……、それが毎日のように2、3箱やられて、蜂の卵と幼虫、それに蜜を食べるんです。例年だとクマが出るのは稲刈りの時期なんですけど、去年は夏前で早かったですね」
昨年は何度もクマの被害に遭った大室蜂場に残されたクマを捕獲する檻を説明する髙橋敦志さん
髙橋さんは、今年の夏以降のクマ避け対策をどうすれば良いのか悩んでいる様子だ。
「春先に、ここに巣箱を集めて、一発目の採蜜をします。次にアカシア(蜜)を採りに海辺へ行く群と、トチ(蜜)を採りに山へ行く群とに分けます。アカシアの群は、アカシアの前にフジの花を採ってからアカシアを採り終わって、6月上旬にここの蜂場に戻ってからクロバナエンジュを採ると、海辺へ行った群の採蜜は終わりになります。山へ行った群はトチを採り、その後、キハダを採ってクリを採って、ここに戻って来るのは7月上旬ですね。夏場に給餌をしたくないので7月に採蜜はしていません」
大室蜂場を案内してくれた髙橋敦志さん。春先に、この蜂場から採蜜が始まる
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