2026年(令和8年3月) . 90号
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巣房はふっくらしとっと
「中山さん」蜂場で聖也さんが砂糖水の餌を与える
午後は、準備してあった餌(砂糖水)のタンクを軽トラに積んで、午前中に移動した蜂群に餌を与えに中山さん蜂場へ行った。
「自然界に花がない時季は、代用花粉団子がおかずで砂糖水がご飯なんです」と、その役割を教えてくれる。先にも書いたが、春先は、餌が少ないと蜂群が餓死し、餌が多いとこれから入ってくるであろう自然界の花蜜が入らない。一群一群の状態を確認した上での難しい判断を求められているのだ。聖也さんが軽トラの荷台に積んだオレンジ色の大きなタンクから上部を切り落とした一斗缶に餌を移し、巣箱の給餌箱に注意深く注いでいく。
餌を与えている途中で、聖也さんが巣箱の側に落ちていた枯れ枝を長さ20センチほどに折って、給餌箱に2、3本入れている。
「蜂群が小さいと、餌を採りに給餌箱に来た蜂が中で溺れてしまうとですよ。それで浮子になるように枝を折って入れよっとです」
巣箱を「中山さん」蜂場に移動し、作業の前に聖也さんが燻煙器に火を着ける
見ているだけでは判らない気遣いをしているという訳だ。同じく、見ているだけでは理解できないのが、同じくらいの群数に思える蜂群でも、与える餌の量は微妙に増減している点だ。その理由を聖也さんに聞くと、養蜂技術の繊細さが潜んでいることが分かった。
「餌をやる前に巣箱の片側を持ち上げて(蜜房に蜜を溜めているかどうかを判断するために)重さを確認したり、巣板を上から見ると蜜(餌)が入っている巣房はちょっとふっくらしとっとですよね。それで蜜が入っとる群には、卵を産む場所を多く取れるように餌を少しにするとです。今からは群が大きくなる時期だから、なるだけ卵を産む場所が多くなるようにするんですよね」
「中山さん」蜂場で巣箱から取りだしたムダ巣に溜まった蜜に蜂が群がる
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