強制的に女王蜂を作ります
聖也さんが餌を作る
中山さん蜂場での餌やりが終わると、再び、相谷蜂場へ移動だ。到着すると先ず3時のお茶となった。例によって、母親の美智子さんが準備してくれたお茶を戴きながら、聖也さんに蜜蜂の血統をどの様に維持しているのかを尋ねた。
「採蜜の時に、蜜をよく採って温和しい群は、巣箱の蓋の上に大きな丸印を書いておいて、7月中頃から、その群の種を取って分けるようにしていますね。その群の幼虫を人工王台に移虫して、強制的に女王蜂を作ります。その女王蜂を使って群を割って、お盆前には終わらせるようにしています。交尾まで出来たら最高かなって思って……。うちの父ちゃんが100群で250缶の蜜を採ったという時があって、その時には西垂水養蜂園の親方も『やるね』と言っていました」
相谷蜂場では、餌が中山さん蜂場の段階で使い終わっていたため、以前から置いてあった巣箱に代用花粉団子を与える作業である。淡々とした作業だ。蓋を開けてドンゴロスを捲(めく)り、一瞬で蜂の状態を把握して代用花粉団子を巣板の枠の上に置く。この繰り返しだ。そしてたまに、巣門前に伸びている草があれば、無意識のように右手がむしり取っている。これは正広さんと同じだ。この日は午後5時過ぎに作業が終了した。
正広さんが代用花粉団子を与えた後、巣箱の蓋を開けたままにしておくと聖也さんが砂糖水の餌を与えて蓋を被せる
取材3日目の朝は、オレンジ色の大きなタンクに飼料用砂糖を溶かす餌作りから始まった。聖也さんがタンクに電動攪拌機をセットしていると、正広さんが軽トラに板材を積んで製材所から戻ってきた。巣枠を作る材料だ。正広さんが板材を乾燥させるため、前庭に積んであった空の巣箱に立て掛けて干していると、聖也さんも作業場から出て板材を一緒に立て掛けている。
代用花粉団子を与えた後、ドンゴロスの上から逃げない蜂を正広さんがそっと追って外に出す
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