ハーフサイズの自然巣が蜜巣
カラスザンショウの木
鈴木さんは、この日、内検をするつもりではなかったようだが、私にハーフサイズの巣板を見せるため巣箱の蓋を開けて蜜巣板を引き出してくれた。
「あっ、これは蜜が入っていると思う。カラスザンショウの匂いがする。カラスザンショウは安定していますね。表年や裏年はほとんどないようですね」
まだ蜜蓋を掛けるほどではないが、たっぷりと蜜の入った巣房が並ぶ巣板だ。
「私が理事を務めている特定非営利活動法人「はぁもにぃ」では、ここで採れた蜂蜜の瓶詰め作業を一本80円でやってもらっているんです。農福連携の就労支援なんですけど、どんな事情があっても一本80円の手間賃を維持することで福祉事業所との信頼関係は継続できるんですよね」
鈴木さんは専業の養蜂家ではなく、平日は福祉事業所で理事として働いている。
「平日は、福祉事業所が受ける仕事を見付けるのが私の仕事なんです。養蜂の仕事は、朝と土、日曜日にやっている状態ですね。自分を養蜂家とは思っていなくて、蜜蜂という生き物の目線で環境づくりをするというか、そんな仕事をしたい。蜂蜜の美味しさには感動しましたけど、蜂蜜を採りたくて養蜂を始めた訳ではないですからね。都市化が進むことで自然は後退しているように思えるかも知れませんが、個人レベルでは限界があっても企業と連携することによって蜜蜂が生きていける環境をつくることは可能なんです」
カラスザンショウの花蜜を溜めたハーフサイズの蜜巣板
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