2026年(令和8年9月) 91号

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光化学スモッグ注意報に驚く

 そんな話を聞いていると、同じく株式会社マリヤファームの取締役を務める長尾彰久(ながお あきひさ)さん(84)が顔を出して「仕掛けといた箱罠に入った猪を、今朝、仕留めて腹を割ってガス抜きをしていたんですよ。今から捌きますよ」と、声を掛けてくれた。今朝仕留めた猪を捌いて、今夕はバーベキューをするらしい。広場の隅に造られた木造デッキの上に脚立を立てて猪を吊るし、長尾さんが解体を始めた。鈴木さんは最初のうちこそ猪の足を縛るのを手伝ったりしていたが、解体が進んで内蔵が現れ始めると「耐えられない」と呟いてデッキから離れてしまった。

 再びエアコンの効かない軽トラに乗ってブルーベリー農園を出発したが、鈴木さんは今回も目的地を告げないままだ。辺りの景色が緑濃い山間部からコンクリートの建物が増え始めた時、鈴木さんがポツリと言う。「袖ケ浦市広報から光化学スモッグ注意報が出ていますね」。光化学スモッグ注意報とは驚いた。確かに上空は青空なのに、地上近くになると薄雲が出ているように霞んで見える。光化学スモッグ注意報は1970年頃に「公害列島」と言われた時代のものだと思っていたが、現在でも工場地帯や都市部では発生しているのだ。私が驚いていることに反応して鈴木さんが一言。「京葉工場地帯ではあるけど、海岸沿いは蜜源が豊富ですよ」

 

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